第三回ナロラボ杯 座談会②

第三回ナロラボ杯 座談会②

『ナロラボの小説コンテスト』の単独企画「第三回ナロラボ杯」を終えて、参加作品についての座談会をしました。今回は参加者も交えての雑談になります。※作品別に掲載しています。

会話内容はブログ記事として読みやすいように編集しました。

今回の座談会参加者はこちらの5人。

第三回ナロラボ杯レビュアー座談会参加者

ナロラボ
当サイト管理人。ナロラボ杯開催者兼レビュアー。普段はWeb小説投稿に役立つ情報を集めるアンケートなどをおこなっています。第四回までの企画で通算100作品の短編小説を評価してきた。好きな短編小説は乙一「ZOO」です。

フィーカス
へい彼女、俺で妥協しない?」で文学フリマ短編小説賞優秀賞受賞。今回、ナロラボが評価レビュアーとして参加してほしかった書き手さん。短編掌編作品を多く公開しており、なろうラボの勝手な印象では特にコメディが得意な印象。公開作品数は136作品を超える。「狂気はいつもきみのそばに フィーカスホラー短編集」「フィクションノート」を自費出版・電子書籍で販売中。

楠木 翡翠
今回唯一の女性作家さん。公開作品数は87作品。総公開文字数は67万文字。非公開作品を含めると109作品の小説をこれまで発表してきた。なろうに存在するほぼすべてのジャンルを書いたことがある「オールラウンダー」なので、さまざまな作品にも対応が可能。なろう暦は3年ほどだが、創作暦は8年を超える。

ゲスト

Veilchen
第三回ナロラボ杯参加者。参加作品は「壁の間」。

多摩
第三回ナロラボ杯参加者。参加作品は「天使と殺人鬼の夜」。

各作品に関する評価コメントはこちらからご覧いただけます

とある神父の受難(改)

作品名:とある神父の受難(改)

ナロラボ
まずはとある神父の受難(改)からやりましょう

 

楠木 翡翠
「神父」いいですね!OKです! 「神父」は「イキモノを殺してみたいと思ったことのある君たちへ」と「この美しい世界で」の次に好きな作品です!
 

ナロラボ
これはですね。「代名詞多すぎ問題」なんですよ

多摩
代名詞ですか……。イメージはなかったです……。

ナロラボ
これ冒頭ですね

 教会を中心に国土全域が世界遺産に登録されているこの国は、住人より観光客のほうが多かった。
 それだけ有名な観光地だが全ては公開されていない。関係者以外立ち入り禁止の区域もあり一応、注意書きをした紙が貼られているが、たまに迷い込む人もいる。

 そんな迷い人が目前で立ち入り禁止の建物に入ろうとしていた。

 そのことに気が付いた青年が小走りで女性に近づく。青年は茶髪を短く刈り上げ、黒い神父服を着ており、ここの関係者であることが一目でわかった。 

多摩
あー、なるほど。確かにそうですね。

楠木 翡翠
確かに端折った印象がありました。冒頭をよく読んでみたらテンポがよくないですね

ナロラボ
「 それだけ」「そんな」「そのこと」「ここの」、最初からこれは多すぎます。

フィーカス
よく読んだらテンポ悪いですね。

楠木 翡翠
原作を字数制限に入るように削っていますから、物足りないところがたくさんあると思うのです。

フィーカス
個人的には「削るところがおかしいんじゃないか」と。
 

ナロラボ
同感です。削る場所はそこじゃない、と。
 

 

フィーカス
削るのはいいのですが、整合性をきちんと取っているかが怪しいです。削る前を読んでいないので何とも言えないですが。構成は悪くないと思うのですが、いかんせんこういう細かいところで引っかかってしまって。
 

多摩
文字数14965ってそうとうぎりぎりなんですが、そもそもお話自体無駄が多い気がするので代名詞が多くなるのは仕方ないとは言えない気がしますね……。

Veilchen
個人的には「ような」が連続して息が詰まった覚えが……。

漆のように艶やかな黒髪に、長い睫毛にふちどられた黒曜石のように輝く瞳。肌は象牙のように滑らかで、赤い唇は熟れた果実のように瑞々しい。

ナロラボ
ような、も多いですね。  もしかしたらリズムを作ったのかも? でも残念ながら代名詞の多さから深く考えられているとは思えないです。 後半描写が分厚くなる分、勿体ないですねー
フィーカス
人物描写をすると、そうなりがちにはなりますよね。

多摩
「人と会えないほど体調が悪かったとは思えないほど姿勢が良く、顔も生気に溢れている」という部分があって、似たようなものを感じました。

フィーカス

全体的に、何かしら読みづらい印象がありました。

多摩
これが作者の狙った文体なのか、それとも意図せずにやっていることなのかが分かりづらくて、うかつに色々言えないです……。 繰り返しが好きなんですかね……。
 

楠木 翡翠
おそらく無意識でこうなったのではないかと……。
  

ナロラボ
 後半は「難しい映像を上手く文章として書いたなー」と思ったので打ち消して読みやすさ2.5にしましたが、本来は1.5~2をつけるレベルで読みにくかったです。たぶん力のある作家さんなのだと思うんですけど、これは注意した方がいいかもなぁと。
 

Veilchen
内容に注目すると、少女の正体って聖書的に分かってしかるべきものなのでしょうかねえ。”ガブリエル”がいるから意味があるのかと思ったのですが、今ひとつピンと来なくてもやもやと……。

ナロラボ
そうですね。私の個人評価の話をすると「文化的素養が必要な裏設定」は加点要素にはしてません。減点対象にもしていませんが

ナロラボ
裏設定というか「Aという神話のある部分を参考にしている」みたいなものですね。”よく勉強してるなー”みたいなことは思っても、どう物語を面白くするために生かされているかが考えられていないと感じた場合は加点にはならないですね。ただの「知識のひけらかし」に終わってしまっている印象

フィーカス
元ネタをよく勉強するのはいいことですが、そこまで深く考察する人がどれくらいいるか。

ナロラボ
なので、わたしは「ガブリエルが両性具有だったことによって女性にもなる」ということを知っていたのでラストの展開を理解できましたが、この企画で評価する場合「それはどのタイミングで読者に伏線を提示し、そしてどう話を面白くする効果があったの?」と見ています。分からない人に「え女になったの?で、どうすんの?」とならないかを

Veilchen
「分かる人には分かる」的なネタが拾えると嬉しいものですね。分からなくても話が通じることが前提ですが。

フィーカス

対象にもよりますが、あんまりマニアックな知識を必要としないように書いていればいいんじゃないかと。必要な知識はうまく本文で説明する、と。

フィーカス
わかる人にはわかるネタって、わからない人がわかって「ああ!」ってなれるやつだととてもレベルが高く思える気がします。わかっても「だから何?」だとあまり

Veilchen

はい、なのでガブリエルという実在の天使が登場したことで混乱が深まったのですね。

多摩

絵的には最高だったんですけどね。


フィーカス

削って差支えなさそうなところはあちこちありましたしね。

天気予定

作品名:天気予定 

ナロラボ

次は「天気予定」! TLでも結構私の評価と違って驚いたって意見が多かったんですけど,,皆さんはどうでした

Veilchen

私はSFが好きなもので、コロニーという舞台、サプライズ・ウェザーという設定は好感触でした。
 

 

フィーカス

印象としては文章としてはよく書けているのですが、いかんせん題材が活かせていないのが……

ナロラボ

僕もフィーカスさんと意見は近いです。「ウェザーシステム生かせてない」のが僕らは加点できなかったポイントですね

多摩

題材を生かしていない名作って数ある気がするのですが、こうやって気合の入った設定を短編で見せられると、それを生かしてほしいというのが正直な感想でした。

 

ナロラボ

僕の場合は「雪が降る」まで視覚描写がいっさいなくて映像的に全く想像できなかったのもちょっと加点できなかったんですよね。 ただ、設定は面白いんですよね

 

フィーカス

私は、内容的にも、それほど珍しいものではないという印象を受けました。 どちらかというと「良くある話に、ちょっと凝った背景の設定を付けただけ」といった感じで。

楠木 翡翠

逆に私はほぼマイナスポイントはなかったので、評価は高くなりました。ナロラボさんと 同じく設定は面白いと感じました


ナロラボ

翡翠さんはほぼ20でしたもんね

Veilchen

情景描写が少ないという点、冒頭から思い浮かべた情景は確かに現代のOL的な感じでしたね。作中でも懐古的な雰囲気のコロニーという説明はありましたが。

多摩

設定がメインのストーリーに絡まない点と、主人公が矢野を好きになった理由があまりよくわからないという点が大きく足を引っ張っていた気がします。

フィーカス

「設定はおもしろい話」なら、いくらでもできると思うのです。ただ、それを「きちんと話に織り込んだり、きちんと書ききること」ができる人はなかなかいないと思います。

 

多摩

ですねー……。

 

ナロラボ

難しいですよね。たぶん単純に「設定が面白い」ことを高く評価する人なら世界観の点数もっと高いと思うんですよ

 

Veilchen

まさに私ですね>設定を評価する人

フィーカス

第三回は設定がよくできている人、おもしろい人ならたくさんいました。それが高評価を得るなら、大体の作品は高評価になっていると思います。

多摩

うーん。私的には「設定が面白い」という理由だけで高評価を与えるには、少し力不足を感じる設定といいますか……。

 

ナロラボ

と、いいますと

 

多摩

設定の面白さって、それをどう生かすかとセットになってることが多い気がします。

それを抜きにして文句なしに「設定だけで面白い」って言わせるには、この作品は少し力不足の感が否めないかな、と。  

 

フィーカス

その設定が少しでも何かに絡んでいるとそこまで酷い評価にしなかったのですが、何しろ「まったく」絡んでいませんでしたね。

楠木 翡翠

確かに設定が面白い作品が多いと思いましたね。

 

多摩

作者が描きたかったのはサプライズ・ウェザーというより「雪」という情景なんじゃないかって思いました。

ナロラボ

ただ「雪で仕事が中止になった」を書きたいだけなら、現代ものでやる手段もたくさんありますしね。

Veilchen

「世界観」の項目は、作り込んだ上でストーリーと絡んで有効に使われていなければ加点しない、という考え方と、設定部分を単独で評価する考え方がありそうです。私は後者。 

 
Veilchen
サプライズウェザーが定期的にあるから彼と会える・予定外の雪へのコメントで彼や仕事に対する別の見方を得る、という部分があるのでまったく活かせてないとまではいえないかなと……
 

 

楠木 翡翠
私は、Veilchenさんの話で言えば後者で評価させていただきました。設定部分ですね。

フィーカス

「天気をコントロールできる」「サプライズ・ウェザー」の設定が無かったらもう少し評価を上げていたかもしれません。そのくらい生かせていない印象がありました。

 

ナロラボ
僕は世界観は「リアリティ」と「舞台に合った文体や表現のチョイス」と「独自ルールを消化不良のまま終わらせていないか」がポイントになって評価してました。これは第一回の反省会にも書いてます

ナロラボ
天気予定は「魅力的な独自ルール」と「消化不良」が打ち消し合って加点できず2.5になったケースです

フィーカス

私は「設定がおもしろいか」というのはありますが、「きちんと完結できているか」「その設定が話に活かせているか」「あまりに無駄な設定がないか」あたりが重点となりますね。

多摩

読み進めていて、「偶然でも、予定でも。どちらでもいい」という部分があって少し「おっ」と思ったのですが、これを受けるそのあとの文が少し微妙なので、設定が生かされている感が減じている気がします。

 

幻の餃子

作品名:幻の餃子 

ナロラボ

次は「幻の餃子」です。餃子は前回の座談会では取り上げてなかったので

フィーカス
個人的に評価が高かった作品の一つ。

楠木 翡翠
私も評価が高かった方ですね。

ナロラボ
多摩さんは餃子個人レビューしてましたっけ

多摩

してますね。

ナロラボ

僕は今回一番悩んだレベルで評価に悩んだ作品でした

ナロラボ

餃子はなんだかんだここにいる人みんな評価高いですね

Veilchen

私も減点するところがないと思いました。

フィーカス

高く評価した点は物語の構成。確かに「人に言えないような肉」と言えば人肉が真っ先に思い浮かぶでしょうが、いったん違法に保護動物などを輸入しているのではないかと話をそらした点は良かったと思います。

ナロラボ

僕フィーカスさんの23見たとき「やっば!汗」って自分の評価見失いました笑

多摩

うーん、自分はむしろ、惜しさを感じてしまったゆえに減点したくなりました。

 

ナロラボ

なるほど

多摩

ミスリードについて作者さんの意図が見えづらい作品ではありました。

 

ナロラボ
私はなんていうか「ただの人肉」でミスリードさせて……っていうのが怖かった。 でもこれは僕の「グロい系作品」への読んだ本数が少ないから、アイディアが斬新に感じるだけかなとも思ってるんですけど

 

フィーカス
個人的にはレビューで書いた通り、「餃子」という題材を選んだ点がやはりうまいと思いました。

ナロラボ

僕は……餃子である必要性はそこまで感じなかったんですけど餃子だとどうなるんですか

Veilchen
調理方法や他の小麦等の材料を模索するルートができますからね。

ナロラボ
ああ!そうか材料集めるからか

楠木 翡翠
「裏ルート」で手に入れたお肉とかって……と思いましたので

楠木 翡翠
過去に食べた餃子の味を再現するのはいろいろと大変だと思いますから

フィーカス
肉だけでなくて、皮の材料や野菜、調味料にも目を向けさせやすいからね。
 

多摩
他の材料に目を向けさせやすい、って意見には少し疑問を感じてて、「肉っけが乏しかったからねえ」って部分があるんですけど、これでもう話の焦点は肉に限られてしまうというか。

多摩

その点で、餃子という設定にはあまり必然性を感じませんでした。

ナロラボ
ああー。 直接肉って言っちゃってますもんね

楠木 翡翠
肉がメインといった感じがありましたからね……餃子より。

ナロラボ
僕は、一番悩んだのがこの作品「キャラ」なんですよね。キャラをどう評価するべきか

 

フィーカス
そんなに無駄なキャラはいなかったし、最終的に肉の味を知った人たちは狂ってていい感じに終わっていると思いましたが…

ナロラボ
翡翠さんとフィーカスさんキャラは5なんですよね

フィーカス
正直なところ 無理やり個人評価Sにするためにキャラ5にした覚えが(

楠木 翡翠
登場人物ですか……そこはフィーカスさん同様に無駄な人物はいなかったので5をつけさせていただきました。

ナロラボ
多摩さんは私のレビューだとキャラ3.5なんでほぼ僕と同じですね Veilchenさんだったらキャラ何点付けます?

Veilchen

手元のメモを見たら3.5でしたねー。物語を動かすのに過不足ない配役なのですが、「そのキャラ」という個性はないというか。

ナロラボ
だと多摩さんと同じかー。減点はないけど加点はない。作者もキャラに力を入れてるとは思えないですからね

Veilchen
はい、プラマイなしです。

ナロラボ
今思ったのはフィーカスさん結構減点法なのでかなり平等だなぁと思いました

フィーカス

短編の性質上、キャラに力を入れるということがそこまでできるわけではありませんし、全作品の中で「このキャラがすごい!」と思った作品がそこまでなかったのも原因かもしれません<キャラ評価5

ナロラボ

それはすごく分かる。フィーカスさんに「好きな商業短編の話」を聞いた時「星新一」って真っ先に言ったので評価はブレてないと思います。 評価の仕方は人それぞれとはいえ、フィーカスさんは世界観も登場人物も「アイディアを使い切ってるか」に焦点当ててすごくいいなと思います


フィーカス

自分自身がそんなにキャラが作れるわけじゃないので、さっき言った通りの評価になるのだと思います。なので、「キャラが魅力的であるかどうか」「個性があるかどうか」を中心に考える人がいても別に不思議ではありません。


フィーカス

無駄な文章や設定があっても悪くないのですが、「それがどんな役割があるのか」がはっきりしていないと個人的にいい評価は出せませんでした。

ナロラボ

翡翠さんはキャラその通りの評価出してますよね。ディザスタ、前世に5点。あとは喫茶店。意外に感じたのがイキモノの5点。1人でもアクが強いキャラがいると、って感じなんですかね


 
楠木 翡翠

そうですね。シリアス系だと特にインパクトが強い登場人物がいると必然的にそうなります

多摩
個人的には怪しさの演出に力を入れているので、こちらは主人公という存在がなくても主人公の感情の流れをなぞることができるため、むしろあの主人公の心内文があることで興ざめしてしまう感じも覚えました。

フィーカス

(主人公のことはあまり深く考えていなかった(


楠木 翡翠

登場人物の評価の基準は「魅力的かどうか」「一人ひとりの個性が出ているか」を基準にして評価をしていました。様々な視点があるのですね……

ナロラボ

幻の餃子って「こんなに美しい比喩表現ができるぜ」みたいな「表現力の見せびらかし感」を出さないシンプルに読みやすい文章なので表現もクソ悩みました

女子小学生に容赦なき金玉キックを入れられ絶頂悶絶する男の話

作品名:女子小学生に容赦なき金玉キックを入れられ絶頂悶絶する男の話

ナロラボ
最後に評価が分かれた問題作「金玉キック」の 話に移りましょう

 

楠木 翡翠
レビュアー側では真っ二つでしたよね「シルバースノウ」と「金玉キック」は

 

フィーカス
(実はいろいろ評価をいじった結果評価が大きく下がったという)

Veilchen
ニッチな需要に向けて書かれたのであろう作品にマジレスすると、危害を加えなくても何も知らない少女を性的な目で見ることには拒否感が……。

フィーカス
個人的に「勢いがあってよろしい」と思ったのですが、絶対賛否両論大きく分かれるだろうと思ってあの評価

ナロラボ
作者さん半端ない実力ありそうだと感じました

Veilchen
ドン引きしつつもくすりとさせられたので、文章力は凄いと思います。

ナロラボ
だって金玉蹴られてるだけで5000字って一番内容が存在しないでしょ笑

フィーカス
金玉けられる話をよくあそこまで熱く語れると思いましたよ。

楠木 翡翠
「金玉キック」には本当に脱帽しました。あれだけで5000字いくとは思ってなかったので、本当に凄い

多摩
でも、やってることって『この勝負だけはーー』と似てると思うんですよ。

 

ナロラボ
え!マジですか!  ああでも「金玉」について描写するんじゃなくて「小学生」の視覚描写に力注いでるから分かる気がする
  

多摩
両者ともに一連の動きに関する視点人物の心の動きをつぶさに描写しようという意図を持っているように見えるのですが、その基準から言えば、個人的には金玉キックの方に軍配をあげたいくらいです。 題材から言えば絶対軍配あげたくないんですけど……。
  

ナロラボ
最悪ですよね。金玉って単語使いすぎるとGoogleのページランク下がりまくるので、私もあんまりいい評価出したくなかった笑 私の評価上位二つが「この勝負――」、と「金玉キック」だったの分かりやすいと思うんです。どういう作品に高い評価をしているのかが分かりやすいと思います。

フィーカス
「ゴールデンボール」にしますか(

多摩
金玉の痛覚がうまく文章で描写されていたと感じたので、冗談抜きで他人事ではないうまさでしたよ、金玉キック。 読んでるだけで痛みを呼び覚ます文章ってなかなか書けるもんじゃないと思うのです。

フィーカス
(あれは体験談だったのだろうか)

楠木 翡翠
(実話なのかが気になるところですね……)

多摩
金玉キックのすごいところって、地の文の全てが「金玉をキックされたい」って欲望につながってるところな気がします。

ナロラボ
僕はカメラの切り替えかなー。一番評価したのは

フィーカス
普通理解されないであろうことを熱く語れるのは凄いですよね。
 

多摩
この前人から紹介されて読んだ本で、E・アタイヤの『細い線』っていうのがあるんですが、主人公は物語の冒頭で殺人を犯していて、それ以降ずーっと地の文で主人公が「自分の犯した罪」について考え続けるんですよ。

 

ナロラボ
はい

多摩
それだけで長編一本読ませてしまう力があった作品なのですが、それと似たようなことをできていたのは素直にすごいなあ、と。

ナロラボ
それ記事にしますよ(笑) 金玉キックと【細い線】の共通点って話。まず普通の人はあそこまで描けませんよね。
 

 

フィーカス
(普通の人じゃないと言うことか……)
 

多摩
 そもそも言葉のチョイスが常人離れしてますもんね……。一期一会の射精、とか、ひっくり返っても書けないです……。
 

フィーカス
凶悪なパワーワード
 

 

ナロラボ
天才な気はしている
 

 

楠木 翡翠
(18禁ワードが)
 

フィーカス
※ただし性癖が混ざる可能性もある
  

ナロラボ
真面目な話すると、普通に最後の文章は余分な気がします

多摩
 両親のなれそめ、ってくだりですか?
 

ナロラボ
はい。アレ含めて大がかりなギャグではあるんですけど息子の一人称になっちゃうわけですよね全部。
 

 

フィーカス
オチはまあ、いいんですけど、説得力がないとは思いました。 息子(意味深)の一人称
 

多摩
あれはあれで元来の馬鹿馬鹿しさに戻れる、という点で好きでした。勢いのある文体に飲まれていたので、ここでやっと読者が「何真面目に語ってるんだ」ってツッコミの立場に回れたというか。
 

楠木 翡翠
女性は好き嫌いが別れると思いますよ?「金玉キック」は
 

フィーカス
女性はもう「金玉」っていう時点で

 

楠木 翡翠
実は読むのに抵抗がありましたから。
 

多摩
好き嫌いは当然わかれるでしょうね……。僕も抵抗感があったんですけど、読んでみたら思ってもみないところでのめりこんだのが悔しかったです。
 

最後に

結構好き勝手に話しているので全ての作品について話せたわけではないのが申し訳ないです。本当に今回は好みが分かれる企画だったので評価の仕方の違いが会話でもろに出ました。
二週間以内に、第四回の座談会記事も公開する予定ですので、よろしくお願いします!

各作品に関する評価コメントはこちらからご覧いただけます