第五回ナロラボ杯【学校・学園】 結果発表ページ

第五回ナロラボ杯【学校・学園】 結果発表ページ

お待たせいたしました!
第五回ナロラボ杯結果発表です!

簡単な企画説明

第五回のテーマは「あなたが考える学園・学校が舞台の小説」。
ちなみにジャンル一致度は評価には関係ありません。

評価について

以下の五項目五点満点で評価させていただきました。

・キャラクター 
・世界観の作り込み 
・表現の豊富さ
・構成 
・読みやすさ

また、評価レビュアーが出した各項目の点数を平均化し、その合計点によって以下のラインで総合評価を出しました。

総合評価S 23以上
総合評価A 23未満~20.5以上
総合評価B 20未満15.5以上
総合評価C 15.5未満~10以上
総合評価D 10未満

項目の設定により、作品ジャンルによって高評価の出やすさが変わってしまうことがありますが、ご了承ください。

第五回の評価レビュアー

恐怖院怨念

第二回ナロラボ杯(当時の企画名は『評価シート付き小説レビュー企画』)にて作品「星空めろりんきゅう」が総合評価A・ナロラボ賞(評価平均点トップ)を獲得。
当時「書籍化作家が有利」と一部にいわれていた企画を覆し、小説家になろう上での評価ポイントわずか37ポイントからの大下克上を成し遂げた。連載中の「木こりのおっさんは森で平和に暮らしたい」は日間総合30位を記録するなど、現在絶好調の中レビュアーとして参加していただけることになった。

中七七三

「アルファポリス 歴史・時代小説大賞」にて読者賞を二度受賞、2014年のOVA文庫WEB小説大賞では「俺を殺しにきた美少女勇者がなぜか嫁になった」が最終選考まで進出、第三回ナロラボ杯では賛否両論分かれながらも「女子小学生に容赦なき金玉キックを入れられ絶頂悶絶する男の話」が個人賞(フィーカス賞)を獲得するなど実力派作家。個人でも創作に関する考察やWeb小説に関する情報を発信するブログ「ネット小説書きの戯言」を運営しており、小説の内容分析に関しては定評がある。

楠木 翡翠
第三回ナロラボ杯レビュアーを務めた作家さん。公開作品数は87作品。総公開文字数は67万文字。非公開作品を含めると109作品の小説をこれまで発表してきた。なろうに存在するほぼすべてのジャンルを書いたことがある「オールラウンダー」なので、さまざまな作品にも対応が可能。なろう暦は3年ほどだが、創作暦は8年を超える。

譜楽士
「小説家になろう」において「川連二高吹奏楽部~ここがハーレムだと、いつから錯覚していた?」を連載中。同作品で2015年宝島社「このWeb小説がすごい!」に掲載され、2017年第一回モーニングスター大賞最終選考に残る。「小説家になろう」における公開文字数は150万字程度。得意ジャンルはヒューマンドラマ。米澤穂信、西尾維新などを好んで読む。構成・描写・キャラクター等を重視して読む傾向あり。

※なお、今回以降、座談会記事の掲載がない可能性があります。申し訳ございません。
※今回ナロラボ管理人は、スケジュールの都合上、企画の運営・まとめ役・問い合わせの返信等に徹してレビュアーを行いません。申し訳ございません。

それでは、各作品の評価シート公開に参ります!
コメントと得点が合わない部分があるかと思いますが、個人評価をご覧いただければと思います。

評価S(総合評価23.0以上)

該当作品なし。

(レビュアーの個人審査では数作品、合計23.0を超す評価が出てました。平均点等の詳細データと共に、後日別のページにて紹介したいと思います。今回も評価素人の癖になんか厳しくてすいません!!!!)

評価A(20.5以上 総合点公開します)

該当作品なし。
(レビュアーの個人審査では多くの作品が、合計20.5を超す評価が出てました。が、今回は高評価と低評価が過去最大にに分散し、評価Aが出ませんでした!!
全作品平均点は歴代と比較して一番低い回というわけではないので、今回はホントに評価の好みが分散した回だと思います。平均点等の詳細データと共に、後日別のページにて紹介したいと思います。)

評価B 総合評価 20.5未満~15.5(Aに惜しかった作品は得点公開

※評価Aに惜しかった作品のみ総合点を記載

「旅する頼子さん」 呑竜

レビュアー平均点:20.375

コメント:とてもおもしろかった。 はじめは「うげー。15000文字かぁー」と思っていましたがw 読み始めるとそんな事は気にならず、読みやすいしキャラも魅力的。どこにひっかかることもなく読み進めることが出来ました。 ジュン君もよかったし、なにより頼子さんが幽霊なのに生き生きとしている。ものすごく可愛く描けています。 とても良いおねショタ。最近流行った魔女タグではないけれど、時が経てばきっとあんなかんじになるんだろうなと想像を掻き立てられてニヤニヤとしました。 頼子さんの弟が成長しているところから、擬似的な「年齢の逆転パターン」を見せてくれたのも非常に上手いと思いました。 というわけで目立った欠点はなく、魅力に感じた部分に加点をしてのS評価でした。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:女の子の一人称にすることで口語体になり、とても読みやすく、また後半の心理描写も非常に心に来るものがありました。ラストも「そう来るか!」という展開でとても微笑ましかったです。ほぼ文句なしなのですが、細かいところで気になるとすれば、「頼子さん」とジュンが最初に呼びかけたときは、まだ頼子さんのことを調べる前だったのではないかということです。あれ、名乗る場面あったっけなと首をひねりました。本人も記憶がかなり曖昧なようなので、すんなりその名前を受け入れているところに少し違和感がありました。最終的に内容がタイトルを裏切るので、何か他に合うものがあれば改題してもいいかもしれません。(譜楽士)

 

 

田中学園よ永遠なれ 三衣 千月

レビュアー平均点:19.875

コメント:作品一覧が公開された時は「インパクトがタイトルの作品が来た!」というくらいの印象がありました。「田中の田中による田中のための教育機関である」という描写で少し笑ってしまい、登場人物の個性があり、生き生きしている作品だと思います。しかし、台詞の改行が気になってしまい、少し読みづらい印象がありましたので、少しもったいないと思いました。サイモン先生の研究衣は白衣か否かが気になるところです。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:このこの評価方法のパラメータに「発想」があれば、間違いなく5以上だし、「笑」があればそれも5になる作品です。とりあえず構成と、世界観がそれに近いかと思い満点にしました。最高に面白かったです。 実は「佐藤姓」と「鈴木姓」が日本国内で勢力を争う漫画を読んだことがあるので、その文脈というか、パーツを使った物語かなーと思っていました。こういう設定は好きなのでその時点でポイントが高いのですが物語としてのオチも素晴らしかったです。これは、ちょっと並大抵の書き手に書けるような物語ではないなと思いました。ただ、もう少し可読性は上げてWEB小説の読者を多く取りこめるようにはできたかなと思います。もう、それくらいしか言いようがない短編でした。勉強になりました。(中七七三)

〇〇〇君からのラブレター 由斐レギナ

レビュアー平均点:19.75

コメント:作品一覧が公開された時、「○○○君とは誰だろう?」と興味を示した作品でした。起承転結がしっかりしており、とても読みやすい印象がありました。登場人物であるメイ、タイチ、カナデの3人の個性がよく出ていると思います。カナデが心臓の病気で亡くなり、家族葬を行っている場面ではメイから私にもらい泣きしてしまうくらい感動しました。中学に進学したメイとタイチはこれからも仲よくしてほしいですね。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:ザッとななめ読みしても物語が頭の中に入ってきました。可読性が高い文章だと思います。
ただ、結構重い事件が起きた二分けで、キャラと読者の時間経過の差を上手く処理しきれていないので釈然としないものを感じてしまうのだろうという点でどうかと思いました。
乱暴に言ってしまえば、物語の中で10年たちましたといえば、10年だったのですけど、読者の時間はそれについていけるかどうかは分からない。だから、時間経過を使った場面切り替えは難しいと思うのです。とくにキャラにインパクトを与えるイベントの後は難しいなと思いました。
この1点において、創作において、自分自身も考えさせられる作品でした。(中七)

先輩と、笑う七不思議 牛髑髏タウン

レビュアー平均点:18.5

コメント:WEB小説としては決して可読性が高いと言えないと思います。読む気でなければ読めないのですけど、読み始めると引きずり込まれる面白さがありました。なんだろう懐かしい学園コメディの匂いがして大好物です。それぞれのキャラの性格、立ち位置も短編とは思えないほどの完成度です。本当にすごいと思った短編は久しぶりです。 他の人がどう評価しようが関係なく、私は面白いと思った。ただ、採点としてはどうしても読みやすさで人を選ぶかなと思うのでこの点数です。面白い物語を描くために必要十分な描写なのですが、それでも読解力の平均水準を考えると、突出して読みやすいとはいえないです。だけど面白い。読めない人はもったいないと思う位に面白いです。しかし、他の作品を見て、この人はおそらく私と相性がいいのだなとも思いました。(中七)

こんなコメントもあったよ!:セリフや一文が短く、リズムも良くてとても読みやすかったです。 変人と、紅一点と、控え目な男の子という王道だけど親しみやすいキャラ構成でバランスも良し。特に太田のナチュラルボケと郁子の鋭いツッコミは読んでで楽しかったですw 三人の恋模様の行方もひねりがあって素敵でした。 ただ、全体的な物語構成にはもう少し工夫の余地があったと思います。七不思議を一つ一つ同じテンションで全てなぞっていくのは丁寧ではあるのですが、少しテンポが悪く単調だと思いました。 大胆に端折るか、あるいはWEB小説らしく「一つの不思議につき一話」みたいに話を区切るとよかったかも。 最後に山本さん、鋭いんですが天然っぽくていいですね……(笑)
(恐怖院)

せかいを食べる、甘いまほう。 カラフルロック

コメント:これはなかなか反応に困る展開……!w
SFか世にも奇妙な物語系のお話かと思いきや、魔法で世界を征服(ファンタジー)とは……(笑)

意外性はあったのですが、読者がこの展開を期待していたかどうかは……私にはわかりません。
ただ、私は「あれ……思ってたのとちょっと違う……w」と思ってしまいました(笑)
このへんは好みによるところも大きいので、作者様が読者(ターゲット)の期待と狙いに添えていれば問題はないとは思います。

ただ文章は本当にすらすらと読めました。表現も豊かでなめらかで、テンポもすごくいい。佐々木ちゃんの適当に見える相槌もとても可愛らしく、リズム良く読み進めることが出来ました。
センスいいと思います。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:フィニッシュが圧巻です。ラストシーンは映像として浮かんできました。できるものならイラストを描きたいくらいです。昼夜が一気に逆転するような場面転換が鮮やかでした。だからこそなのですが、主人公サイドの描写が長いので、もう少し調整した方がラストが映えると思います。「彼女」の登場までが長いので、途中で伏線をもう少し入れるなりすると読者をより文章で惹きつけられると思いました。バランスは難しいですが、じわじわと夜を挟み込んで、最後一気に反転させるとひとつの話としてより完成度が上がると思います。(譜楽士)

君の恋にはオリジナリティがない クジラ

コメント:冒頭部の主人公が冬羽のために書いたラブレターを書き直させたのはなぜだろう? と思いながら拝読させていただきました。妹が彼にヒントを与えたりしている場面があったので、彼女はちょっとしたキーパーソンだと私が勝手に思っていたり……。これから先のことになるかもしれませんが、主人公と冬羽がどのような関係に気になるところですね。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:とにかく「藤咲冬羽」という女の子に全てが集約する話だと思いました。静かに淡々と、そして時に鋭く刺してくるヒロイン。非常に魅力的です。惚れました。だからこそというべきか、「オリジナリティ」と「妹」という要素をどこまで深く掘り下げるべきか、全体を俯瞰してバランスを調整した方がより魅力が引き立ったと思います。過去の話が若干唐突なので、もう少し前の段階で伏線として何か描写を入れた方がいいかもしれません。ちなみに二回目の「やり直し」には噴きました(笑)。落ち着いた文章と内容がマッチしていていいと思います。しかし内容に対してタイトルがやや攻撃的すぎるように感じるので、何かもう少し彼女を象徴する惹かれるものに変えるといいかと思います。(譜楽士)

 

私の恋人になりなさい! 美浦ゆきみ

コメント:どストレートな告白から始まり、どストレートな告白に終わる、ハイテンションな文章と相まって熱量の高いお話でした。駆け抜けるようなスピード感はいいのですが、しかしキャラクターの心情に入りづらくもあり、こんなに好き好き言っているからこそ「どうしてゆかりは隼人を好きになったんだろう?」と首を傾げながら読んでいました。お互いの「好きな理由」が結構な後半、しかもかなり長いセリフで明かされているので、そういったセリフの説明臭を抜いて分解し、もう少し前の方に持ってきた方が、恋愛ものとして受け入れやすいと思います。(譜楽士)

こんなコメントもあったよ!:主人公のお嬢様のキャラの完成度はけちのつけようがなく完璧だったと思います。ななめ読みしても、なんとなく話の流れが頭に入ってきますので、読みやすいし、分かりやすいです。あえて凝ったメタファー屋語彙表現などを一切使っていないことが、可読性の高さを上げているのかなと思うのです。それは学校、学園を舞台として、学生のキャラなのだからエンタメとしてのリアルさ、脳内に映像を映し出す力にもなります。脳内に映像が浮かびやすい作品でした。身長差カップルが好きという私個人の好みのツボにも来ていますが、それを別としても面白いと思いました。相手役の男子生徒のセリフから見られる性格描写のブレが少し感じられるのがマイナスといえばマイナスで、他には何も悪いことのない面白い作品でした。勉強になります。(中七)

探偵気取りの学級担任 進士夜紳士

コメント:先の気になる展開で文章もすらすら読めてとても面白かったです。
金明先生の筋道を立てた語り口は引き込まれるものがありました。

ただ最後のネタばらしのところだけは少し分かりづらかったかも?
金明先生が犯人……で間違いないとは(たぶん)思うのですが、叙述トリック的に「僕」が生徒ではなく先生の立場だった、というところで混乱しそう。

その叙述トリックに意味を求めるなら、実は犯人は「僕」だった、という結末が一番ワクワクする展開なのですが、そういうわけでもなさそうだったし――。

そのあたりが少しだけ凝りすぎたのかな、と思わなくもないですが、それはともかく全体としては楽しく読ませていただきました。
またタイトルは全作品の中で一番好きでした。(恐怖院)

 

こんなコメントもあったよ!:こういうネタを思いついた場合、自分ならどう描くかなという思いを持って読んだのです。
つまり、こう書けばいいんじゃないかという思いというか余地が私の中に生じていることの証左であって、それはこの小説において何かが足らんなという思いが根底にあるのだろうと思うのです。
前半部分は面白いのですが、後半にむけての話にあまりひねりが無かったような気がします。それは私がそう感じているだけで、他の人がどう読むかはまた別物です。そして同じ題材で私がこのような話を描いたとき、これ以上の話を描けるかどうかも分かりません。でも、あえて言えば、学級担任をどう描きたかった野かが分からない。このキャラがなにをしたかったのかも分から無いので、そうであるならばもっと狂気を前面に出すキャラであるべきであろうかとか思ったわけですよ。そして、正気とか正しさを担保するってことは無理的な話に私なら持っていくやもしれぬなぁと思ったわけです。それは、この話が凄く書くのが難しく、読む人によっていろいろな思いを抱かせるものであるからかもしれないとも思います。(中七)

生徒会長の秘密

コメント:生徒会長に立候補した司が演説の時に「男女の制服の概念を撤廃する!」と発言した時は演説を聞いている人と同様にクエスチョンマークが飛んでいました。読み進めていくうちに司は男装の麗人であり、可愛い面もある。ギャップがあって素敵な印象を与えていました。しかし、ところどころに「ん?」と思う表現が見られたので、もったいないなぁと思いました。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:司のキャラもいいのですが、その周りのキャラクターたちもうまくはまっていてよかったです(笑)。描写力が高く、マンガの一編のような構成でした。タイトルからして実は会長自身が、と思っていたのですが、そっちが来るとは思わなかったです(笑)。抱えている秘密が二つあることになるので、私のようなうがった見方をする人間は、土壇場までちょっと混乱するかもしれません(汗)。ラストがぼかされる形で書かれているので、途中までのようにはっきり「秘密」を書いてしまったほうが、短編として読みやすい構成になったかと思います。(譜楽士)

あなたの部活はなんですか? えくぼ

コメント:軽妙で知的なやりとりと駆け引きに引き込まれました。

ただ、読者に「文脈を読んでもらう」「行間を読んでもらう」という期待を前提とした文章で、たまに主語や目的語が抜けている箇所がありました。主人公が「なるほど」と思ったところでも、読者は「え? なんで今のでなるほどと思ったの?」と感じてしまう。

特に複雑な思惑や駆け引きが交錯するような所では、駆け引きが複雑なぶん言葉を尽くして筋道を立てた説明が必要だと思いました。

部活が多くある、という設定自体はシンプルですが非常に魅力的で、どんどんお話が膨らんでいくようなワクワク感あって素敵です。
また部長のひょうひょうとしたキャラクターも私好みでした(笑)(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:先輩の入っている部活を当てる、学園ミステリとしてとてもよくできていたと思います。情報の出し方も書き慣れていらっしゃるなあという感じでした。結論に辿り着いたのも主人公とほぼ同じタイミングで、読み手の考えるスピードも考慮して書いていらっしゃるのかと唸るほどです。ミステリとして非常に分かりやすく完成度が高い反面、主人公のキャラクターの掘り下げが浅めになっており、最後の一文のパワーが削がれてしまったのが残念でした。主人公の行動原理を最初の方で強く明示できれば、さらに印象に残る話になったかと思います。(譜楽士)

健人くんの秘密基地の物語 うみのえび

コメント:健人くんがいじめられていると思っていた先生は家庭科室の窓に家庭科室の窓に洋食屋オリオンのマッチ箱を立てておくと、ひばりの美空が現れ、相談する(依頼する)ところが冒頭部に書かれていた「ちいさな探偵」と例えるところがよいと思いました。また、先生と美空が調査しているはあれこれ推測し、最終的には健人くんがいじめられているわけではなく、彼と中川くんが2人で漫画を描いていると素敵なラストは最終話まで読まないと想像できないと思います。とてもほっこりする内容でした。これからの彼らはどのような物語を紡いでいくのかが楽しみですね。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:鳥のひばりと学校の先生の一風変わった日常ミステリ。
どうしてひばりが人間の美女になるの? とツッコむのは野暮なんだろうな(笑)
特になんの引っ掛かりもなく、欠点もなく読み進められました。
多少物足りなさはあるものの、これもこの作品の味なんだろうなと思ってます。
ただ、ひばりにもう少し魅力がプラスアルファされてたら、点数はぐっと伸びてたんだろうなと思いました。
彼女には(鳥だけど)人間らしい感情の動きを見せてもらいたかった。戸惑いや多少の焦り、怒りや喜びなど。

あと私も、SDカードの中身はエッチ系のものなのかな、と頭をよぎってニヤニヤしてました(笑)
(恐怖院)

学祭で女装コンテストに挑みまして 深海映

コメント:物語の焦点は女装コンテストであって、その勝負であろうと思ったのです。まず、ヒロインがの動機の「なぜ」がよく分かりませんでした。主人公がノリノリになっていくわけですし、変なライバルも現れる。この流れは凄く面白くなりそうな感じがあったのですけど、全体に物語が暴れることなく、大人しく終わっているのが個人的にはもったいないなと思う次第です。かといって、私が面白いと思う方向に、この物語を持っていくと、おそらく万人にとってアウトの作品になりそうなので、困りました。ただ物語が全体にギュッと詰まっていないというか、イベントの中心が不明確というか、そんな感じがしたのです。すごく勿体ないなと思いました。(中七)

こんなコメントもあったよ!:最初の引きの文章から楽しく、数々現れるライバルも一癖も二癖もあり、それに釣られて段々女装に乗ってくる主人公、と全体的にお祭りらしい笑って読めるお話でした(笑)。だからこそここまで描写したなら、実際のコンテストのシーンはもっとがっつり盛り上げてしまった方が、振り切っていてよかったと思います。前半にスピード感とキレ味があるだけに、後半で少しそれが緩んでしまったのが残念でした。後半でもペースを落とさずきっちりしめたまま行ければ、さらに印象に残る話になったかと思います。(譜楽士)

バースデイ@男子トイレ 伴井

コメント:ワンエピソードのワンシチュエーションものですね。
短編ならではのエピソードですが、だとしたらもう少し弾けてもらいたかったところ。
普通の物語と比べてキャラの魅力を積み上げて、見せ場を作って大きな感動を見せるプロセスがないぶん、物足りなさはありました。

とはいえ、ワンシチュエーションを切り取って見たぶんにはキャラの掛け合いも楽しく、カテリーナの必死さも笑えてとても面白いと思いました(笑)
テンポの良い、身も蓋もない表現と文章はとても読みやすくて笑えて楽しかったです。ぶっちゃけ好みです(笑)

なので、キャラの面白みや魅力をもっと別のエピソードも交えて描けていたら、この流れでも点数はもっと跳ね上がっていたのではと思います。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:このような話は好き。個人的な好き嫌いで言えば大好き。ただ、問題児の書き方がもっと問題児も良かったかなと思ったけど、落ちを考えるとそれはそうできないのだなと思ったのです。
斜め読みをしても完璧に話が頭に入りました。可読性はかなり高いのか、私と波長が合うのかどちらかでしょう。前者であればいいですね。キャラの会話劇は面白いのですが、もう少しアホウさ加減があればいいなと思いました。ところどこの会話の面白さが、私の考える水準を超えるので、全体的な面白さへの要求も高くなっているのかもしれませんが。(中七)

中学時代の”大掃除”の思い出 トファナ水

コメント:タイトル通りの帰結に、なるほどと思いました。徹頭徹尾理性的な語り口なので、落ち着いて読むことができます。主人公の行動も「だよな」と納得できました。ですが最初に引っかかったのが、冒頭部の説明が長いことです。この説明をどこか必要な部分に分散できないかと読んでいてまず考えました。かつ短編として見た場合、今回の話に必要ない描写や設定は削れないかと思いました。そうすればこの話単体で見た場合、結末にもっとキレ味が出たかと思います。淡々とした文体がよいのですが、展開まで淡々としすぎているのでどこかに起伏が欲しかったです。(譜楽士)

こんなコメントもあったよ!:まず面白かった。圧倒的エクセレントに面白かった。だから「なんで面白いのか?」から逆算して点数をつけた。タイトルは完全なメタファーであり、そしてドロドロの内容なのです。しかし、ひとつひとつの描写にエンタメとしての説得力があります。これは、すげぇやと思った次第です。
WEB小説のメイン読者層に受けるかどうかは分かりませぬが、この短編に使われているアイデアは、いろいろな局面で応用が利くし、パーツとして使うこともできるなと感心したのです。
主人公が回想を語るという形で書かれているので、読みやすさもかなり高いと思うわけです。
ただ、好き嫌いはあるかなと思う作品です。それは、登場人物のモラルを肯定できるかどうかという、部分が気になる人がいるかもしれぬという部分。自分は全然気にしないので、すごく面白かった。(中七)

この呪いには、恋を叶える力があります。 津蔵坂あけび

コメント:主人公である明人のクラスで噂になっていた「呪いのラブレター」。彼が千鶴に教科書を見せたことがきっかけでそのラブレターが届くようになってしまったのか、その送り主は誰かというミステリー感があり、「推理よりの恋愛小説」と「学園もの」という印象が強く、考えながら読み進めていくうちに「うんうん、なるほど」と納得することができました。千鶴にとって明人は大切な人なのかもしれませんね。(楠翡翠)

こんなコメントもあったよ!:学園ミステリとして完成度が高かったです。犯人は最初に直感で分かってしまうだけに、一度ミスリードを入れることで話が一段深くなっていました。そのミスリードにもちゃんとした理由があり、フーダニット、ホワイダニットを軸に話が進んで綺麗にまとまっているのがよかったと思います。少し混乱したのが、文芸部の彼女視点になったところです。それまで大筋主人公の目線で話が進んでいただけに、区切りを入れているとはいえ突然切り替わったことについていけませんでした。あと、ミステリとしてはいいのですが、最後に「それが好きになる理由になるかなあ」とキャラクターの心理に入れない部分がありました。途中で主人公の心理描写が入れば、より説得力が増したと思います。(譜楽士)

評価C (15.5未満~10以上)

人類遺産 久行ハル

コメント:ものすごい練って作られた世界観。
これはおそらく現代のエンタメ小説ではなく、古き良きSFの作風なのだと思います。
おそらく作者さんが、あえてこういうものを描きたいと思い、そして描いた作品なのかなと。
まるで架空のドキュメンタリーを見ているようなリアリティでした。

とはいえ多数の人が読む作品と想定した場合、やはり読みやすさや親しみの持てるキャラなどは物語の案内役として必要なのかなと思います。
一作品、ほとんど設定の説明だけに費やされるのは潔くもありますが、この世界観を提示することによって、読者にいったい何を感じてもらいたかったのか――私としてはその先にある「ドラマ」の方が見てみたい気もしました。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:SFの素養がある読者でなければまず読めないので、読みやすさを1にしました文体、文章力ではなくこの作品が純度の高いSFであるがゆえに、WEB小説としては1とせざるを得ないと思ったわけです。キャラクターもその立ち位置とか役割を理解できる読者は限定されると思いました。だから最低点にしました。はっきり言って賞賛の最低点です。
このようなSFを書ける書き手に出会えたのが嬉しいですが、レビュアーとしてこうするしかなかったというか、この1の意味はこの作品を読みたいと思う人に判断してほしいなと思います。はっきり言って、SF短編として昔のよき時代の雰囲気と、最新のギミックを使った完成度の極めて高い作品であると思うわけです。嫉妬心すら感じるくらいの作品でした。(中七)

 

 

隣の部屋のタチバナさん 長野 ツキ

コメント:短い文字数ですっきりとまとまっていて非常に読みやすかったです。
タチバナさんと優くんの関係は、ただそこにいて料理を作って一緒に食べる――のワンシーンしかありませんでしたが、それだけで充分お互いの魅力が伝わってきて、ニヤニヤと出来ました。

その後の瀬尾くんの「技術とか云々より人を惹きつける力ってあるだろ?」のセリフには創作者として私もすごく共感することができました(笑) てか瀬尾くん、すごい良い奴ですよね。お友達にしたい系の。

なかなか満足の出来る作品でしたが、もう少しだけこのキャラ達が動く所を見てみたかったです。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:美術大学に通う主人公の優が自由作品で躓いている時、タチバナさんからの一言で1枚の絵のラフ画を勢いよく描いていくところが凄いと感じました。その時の彼はとても楽しかったと思います。しかし、改行が少なく読みづらさがあり、話が中途半端でまだまだ続きそうな印象がありました。優の作品を見てタチバナさんはどう感じたのかを書いてみるといいかもしれませんね。(楠翡翠)

 

なろう投稿作家を探せ 鳴嶋ゆん

コメント:クラスメイトが自分のことを小説に書いていそう、しかも好意を抱いていそう!?というシチュエーションは王道ながらも楽しいものだと思いました。急展開からのドキドキは読んでいてこちらもドキドキさせていただきました。ただ、恋愛と推理の二軸はもっとはっきり分けた方がいいと感じました。ずっと一人称で描写がだーっと続いてしまうので、どこかで落ち着くところを作って緩急をつけた方が読者の「考える間」を作ってあげられてよかったと思います。描写冒頭もいきなりタイトルから外れたところから話が始まっているので、作品自体の濃度が薄くなってしまっているのが残念です。あと、最初の方に一箇所誤字がありました。細かいところを練り直せばまた全然違うと思います。(譜楽士)

こんなコメントもあったよ!:現実と小説のリンクというメタな展開かなと思わせたら、それを学園生活の中の一コマの中に上手く落しこんでいました。この構成力の高さが図抜けていると思います。特に難しい言葉を使うわけでも凝った修辞を使うわけもなく普通にWEB小説として読みやすい点も私は評価します。読もうという意志をあれば惹きこまれるだけの物語の力があります。ただ、流し読みで適当に文字をおいかけたときに、物語が脳に流れ込んでくるかというとそこまでの描写ではないかなと思います。ただそれはWEB小説としての評価でありそれを求めるのはどうなのかという思いもあります。
短編小説、物語としては素晴らしいレベルです。言葉の創りだした世界にエンタメとしてのリアルも感じました。(中七)

これはのじゃロリですか? いいえ、ご先祖様です 石化

コメント:おもしろかった。おもしろかったけど色々と惜しい……。

のじゃロリ蛍ちゃんは可愛いのに、リアル蛍ちゃんに好感が持ちにくい……。
素直じゃないツンデレなのはわかるのですが、もう少し可愛げのあるツンにするか、あるいは理不尽なツンならすぐにフォローを入れるかした方が読者のヘイトはたまらないのではと思います。
のじゃロリ蛍ちゃん並みに読者に好かれそうな描写があれば間違いなく面白さは跳ね上がっていたのに……もったいないです。

またリアル蛍ちゃんとのじゃロリ蛍ちゃんと主人公の視点が目まぐるしく変わる場面は少しわかりづらい。
あと山を登るシーンは少し長くて単調に感じました。
おそらくここもリアル蛍ちゃんにもう少し魅力を感じられればスムーズに読み進められたのかなと思いました。(恐怖院)

こんなコメントもあったよ!:タイトルからはもっとラノベラノベしたものを想像していたのですが、意外にも少年少女の初々しい恋愛ものでした。星が非常に印象的ですね。全部が分かっていてそれでも行動していた彼女が、名前の通り一番光るキャラクターだったと思います。自分から発光できる少女と、他の光を受けないと輝けない彼女ということで、名前にも意味を込められたのでしょうか?このダブルヒロインがいいだけに、主人公の最後の行動は、どっちかにしろよと突っ込みたくなりました(笑)。女の子二人ががんばっているだけに、ズルいなあという印象です(笑)。好みがかなり分かれるとは思いますが、個人的にはもう少しヒロインのどちらかを引かせた方が、スッキリいくラストになったと思います。(譜楽士)

マイ・ファニー・バレンタイン・デイ 寿すばる

コメント:男女の心が入れかわる、恋愛小説的なエンタメとしては定番のシチュエーションです。
良く言えば素材をそのまま素直に使っていると言えるし、逆に「このテーマで書きなさい」と言われれば小説書きの人なら普通に書くだろうという内容に思えました。読みやすさは短い文章と行間を空けることで実現しています。それもひとつの方法ですし、一文一意の形でも読みやすくするのは難しいので、その点はいいとは思います。ただ、全体的に「この先どうなる」という感覚が薄いのです。主人公が夢と信じ切っているという設定、構成により、先の展開への訴求力が弱いなと思いました。ただ、作品としては十分に水準以上の完成度で面白いと思える物でした。(中七)

こんなコメントもあったよ!:一文が短く区切られていてすごく読みやすい。
その一方で「君があたしであたしが君」的な言い回しが少々まわりくどくも感じられました。

物語的には単純明快ですらすらと読むことが出来ました。
序盤の「あたし」の戸惑いからの状況把握――その先の流れもスムーズでよかったと思います。
ありがちといえばありがちですが、「あたし」の心境にも共感ができました。
一方で最初から最後まで想像の範囲内の出来事だったので、なにかもうひとひねりが欲しかったところ。

チョコの口移しエロかった!w(恐怖院)

以上20作品。
ご参加ありがとうございました!
各レビュアーさんがつけた全作品の点数については
後日公開させていただきます。
(1日~1週間を予定しています)

 

個人賞

さてここからは個人賞の発表に移ります。
個人賞は基本「評価とは関係なくすばらしい!」「気に入ったぞこの作品!」と思ったものを評価レビュアーが個人的に選ぶものになります。基本的にプレゼント等はありませんが、レビュアーがツイッターや活動報告等で作品名を紹介してくれます。

ナロラボ賞(平均点トップ賞) 

「旅する頼子さん」 呑竜

恐怖院怨念賞(※ホラー賞ではありません)

探偵気取りの学級担任 進士夜紳士

譜楽士賞

「旅する頼子さん」 呑竜

楠木 翡翠賞

該当なし

中七七三賞(※健全な作品が選ばれています)

人類遺産 久行ハル

以上です。お疲れさまでした!!
また、各レビュアーさんごとの点数等を後ほど公開させていただきます!